50. STEP6 ドラマーのための古武術 人体力学

SECTION 8 アレクサンダーテクニークと人体力学

K’s MUSICでは、身体の知識が全くない!というドラマーのために骨格や筋肉の仕組みがわかりやすく、かつ専門的になりすぎないよう、図やイラストなどを使ったドラミングアドバイスを25年以上も前から製作してきました。今では常識とされているような事、例えば前腕には2本の骨があり交差して動く、というような簡単な身体の仕組みすら当時はほとんど解説されておらず、そればかりか誤った身体の知識や使い方が横行していたため、当時は今よりも身体の故障やケガに悩んでいるドラマーさんがはるかに多かったのです。

そんな中、身体の基礎知識、使い方や考え方を詳しく解説した「音楽家のためのアレクサンダーテクニーク」の本が出版され、これは多くのドラマーさんの参考になると思い、2001年のドラミングアドバイスで詳しくご紹介しました。

その影響もあり、アレクサンダーテクニークを学び「ドラムの上達に役立てよう!!」とされているドラマーさんも数多く現れましたが、人体力学とアレクサンダーテクニークには、「動き方」に大きな相違点があります。

動画:アレクサンダーテクニークと人体力学の相違

このように人体力学とアレクサンダー・テクニークでは、身体の基礎知識については同じですが「身体の動き方」が根本的に違うというのがお解り頂けたと思います。次にこちらの動画をご覧ください。

動画:音楽的な身体の使い方とは

「身体になるべく負荷をかけないように動く」のか「身体に負荷がかかる事を前提として動く」のか、目的が異なると、身体のアプローチも全く変わってきます。激しめの表現や、全身で音楽を表現するには、「体幹・足の裏から動く」という事が重要になりますので、是非意識してみて下さい。

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