46. STEP2 スティックエンド支点としゃっ骨&とう骨
STEP1でゴスペル系の黒人ドラマーに多く見られる奏法と、モーラー奏法との関係性を理解して頂けたと思いますが、STEP2では、スティックエンド支点としゃっ骨&とう骨について解説していきます。
ゴスペル系に限らず、難しいフレーズや速いプレイになるとパワーが落ちてしまうという方、必見です!
SECTION1 グリップの支点の位置
普段皆さんは、ドラミングの際に 「どこが支点になっているか?」 という事を考えた事はあるでしょうか?
一般的には写真Aのように 「親指が触れている位置」 が支点になると考えられていますが、ゴスペルドラマーのようなパワフルな演奏を可能にするためには、親指が触れている場所ではなく、写真Bのように「スティックエンド」を支点にする必要があります。
まず、2つの支点による対比動画をご覧ください。
動画:スティックエンド支点の利点
野球などのスポーツからもおわかり頂けるように、スティックエンド側を支点にすることによって、同じ振り上げ幅でも、よりパワフルにプレイすることができるのです。
スティックエンドを支点にするのなら、小指だけで持てば良いんですか?
A.「小指だけ」 で握りこむようにスティックを持てば、たしかにスティックエンド支点にはなりますが、速いプレイやタッチのコントロールをする際、色々な不都合が出てしまいます。詳しくは上の動画をご覧下さい。
動画:小指だけで持つと・・・
そこで大事になるのが 「フリーグリップ」 です!!
SECTION2 フリーグリップって?
若いドラマーさんには信じられないかもしれませんが、かつて日本のドラムレッスンでは 「ショット時に握る」 という理論しか存在せず、それが正しいとずっと言われていました。
そんな時代において、超一流ドラマーの特徴である 「はなすスティッキング」(指を伸ばす) を日本のドラマーさんに広め認知してもらうためには、新しいネーミングが必要だとK’s MUSICは考えました。
動画:フリーグリップ誕生の経緯
「本来支点になるはずの親指が流動的に動く」、「支点の位置を固定しない」 という当時の日本には全くなかった概念や練習法を 「フリーグリップ」 というわかりやすいネーミングで日本中に広める事ができて、K’s MUSIC一同、本当に喜んでおります。
前置きが長くなりましたが、スティックエンド支点を本当に使いこなすには、このフリーグリップをマスターする事が必要不可欠です。
- コチラでフリーグリップについて詳しく解説しておりますので、併せてご覧下さい。
- もちろん、指が触れていない位置が支点になるので 「仮想支点」 になりますが、「スティックエンド支点」 はフリーグリップによって発生する仮想支点のバリエーションの一つです。