47. STEP3 ブーストストローク
SECTION6 逆の順番!?
ブーストストローク2の一番の特徴
逆の順番で動かす !?
K’s MUSICがモーラー奏法普及プロジェクトを始めてからは、「身体の根元側から動かす」という概念がわりと一般的になり、皆さんもどこかで耳にした事があるのではないか?と思います。
もちろんそれは、モーラー奏法の基本中の基本ではありますが、このブーストストローク2では、逆の順番、つまり末端側から先に動いてOKです。
詳しくはこちらをご覧下さい。
動画:末端から動かす方法
このようにスタートポイントからミドルポイントまでは手首や肘で振り下ろしていき、ヒットの前に肩甲骨を引いてブースト(加速)させるわけです。
このエネルギーの変換と加速の様子を、わかりやすく、スティックにキャップを付けたり、ムチでも検証していますので、ご覧下さい。
動画:スティックにキャップをつけて検証
動画:ムチを使って検証
エネルギーの方向がドラムに向かい、ブーストもされる事で、おもちゃのムチでもフロアタムが簡単に鳴らせてしまうのです。
ブーストストローク2の注意点
ブーストストローク2では、手首や肘などの「末端側が先に動いてもOK」とここまでお伝えしているわけですが、手首のスナップを効かせすぎたり、肘で強く振ったりは決してしないようにして下さい。(目安としては手首や肘を振った時に肩がゆれていたらNGと考えて下さい。)
試しに肩がゆれてしまうくらい肘を強く振ってみて下さい。それだけ反動がきている状態では、とてもではないですが肩甲骨は動かせないと思います。
それをふまえてコチラをご覧下さい。
動画:末端から動かすときの注意点
いかがでしょうか?
無理にやると身体を壊しかねない事や、指でほんのちょっと動かしているだけでも、肩甲骨の増幅によってパワーが得られたり、ブラシでもパワーが出せる事などがおわかり頂けたと思います。
末端側は自然落下かそれに近いくらいにして、しゃっ骨&とう骨の自然な回転を使えるようにするのが大切なポイントなのです。
- しゃっ骨&とう骨についてはSTEP2とドラミングアドバイス第42回をご覧下さい。
- 肩甲骨という言葉がピンとこない方はコチラ
ブーストストローク2の重要なポイント
- ブーストストローク2は末端側が先に動くので一見普通の叩き方に見えるが、実は肩甲骨を引く事で、エネルギーの方向の変換と加速を可能にするストローク
- 末端側の動きを強くやると「エネルギーの逆流」が起き、肩甲骨が動かせなくなる。無理をすると身体を壊しかねないので充分な注意が必要