42. フリーグリップと、しゃっ骨&とう骨

STEP1 「前腕部って、ど〜なってるの??」

デニス・チェンバース式の高速シングルストロークを行うには、前腕部をどう使うかということが重要になってきます。

あなたは前腕部の構造を正確に把握していますか?

前腕部の骨格構造を誤解していませんか?

骨が一本の前腕 骨が平行な前腕 骨が交差している前腕

もしかして、今まで写真1や2のように誤解していませんでしたか?前腕部には「しゃっ骨」と「とう骨」という2本の骨があり、あなたがスティックを持って構えただけで、その2本の骨は交差して、ねじれているのですよ!

つまり、日本国内で正しいとされている
スティックをまっすぐ振り下ろす奏法 = しゃっ骨・とう骨をねじって固定したまま叩く
ということがお分かりいただけると思います。

ですから、その根もとである「ヒジ」もしくは、先端部である「手首」に物凄い負担がかかってくるのです!逆に言えば、しゃっ骨・とう骨のねじりを固定させる筋肉を鍛えない限り、通常のプレイさえつらくなります。そのつらさを克服する為には、さらにつらさを伴う練習やトレーニングに膨大な時間を割かなければなりません。
(ドラムに必要な筋肉は日常生活では鍛えられない、と国内では正論立てられてしまうのも無理はないですね!!)

このしゃっ骨・とう骨という二本の骨をねじって固定したまま動かしてしまっては、肘から先をリラックスさせることは絶対に出来ません。リラックスさせるためには、しゃっ骨・とう骨を固定せず、自由に開放してあげる事が必要なのです。
(もし、それでもあなたの先生が「真っ直ぐ叩け」と言うならば、その根拠を聞いてみてください。もしかしてその先生は宇宙人で前腕に骨が一本しかないのかもしれませんね(笑))

骨格図等を見ると2本の骨は平行になっているけど?

A.その骨格図の「手」はどうなっていますか?手の平側が前になっていませんか?手の平が前になっているのなら2本の骨は平行で良いのです。逆に、手の甲が前になっている場合は2本の骨が交差しているはずです。

私たち人間は、しゃっ骨・とう骨という2本の骨を交差させなければ、手の甲を上向きには出来ません。ぜひ確認してみて下さい。

ここで実際に、ご自身の腕を触りながら、しゃっ骨・とう骨の存在と、その位置関係を確認してみて下さい。

まずここでは、小指側につながっているのがしゃっ骨」、親指・人差し指側につながっているのがとう骨」という事を覚えてくださいね。

手の平を上にしたり、手の甲を上にしたりしてみて下さい。貴方のしゃっ骨と、とう骨は、写真のように回転を繰り返すはずです。

<注意!!>この時注意してほしいのが、必ず、しゃっ骨を軸として回転させるということです。これを身に付けるにあたって、まずは上の写真のようにテーブルの上にヒジまで乗せて、小指側のしゃっ骨を軸にして反転させる練習をしてみましょう。

これを親指・人差し指側の、とう骨側から外側へ押す動きと勘違いしている教本等をよく見かけます。(例えばスネアとフロアタムの往復移動等)こうしてしまうと、上腕骨との連動がなくなり、ドラムをプレイするどころではありません。(なにより、痛いですよ!)

あなたの前腕は、しゃっ骨と、とう骨という2本の骨が存在しているおかげで、回転運動を行う事が出来るのです!我々人間は、缶ジュースを飲んだり、箸やフォークで食べ物を口に運ぶ時など、なにげない日常の生活の中で誰でもしゃっ骨を軸に、とう骨を回転させて生活しているのですよ!

人体力学トリビア:しゃっ骨とう骨・ねじりと開放

空手やボクシングのパンチでは、しゃっ骨・とう骨を平行にして構え、当てる瞬間にねじる事で大きな打撃力を得られます。一方、空手の手刀は、しゃっ骨・とう骨をねじって力を溜め、当てる瞬間に開放する(平行に戻す)事で大きな打撃力を得ます。他にも、野球のバッティングやゴルフのスイング、卓球のラケットを振る動作にも、しゃっ骨・とう骨の「ねじりと開放」による力が利用されているのです。

しゃっ骨・とう骨を平行にしたまま、あるいは、ねじったままで大きな力を出そうとする場合、ゆっくりと大きな力を出すことは出来ますが、瞬間的に大きな力を出す事は出来ません。なぜなら、それは人体のしくみ的に絶対不可能なことなのだからです。

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