42. フリーグリップと、しゃっ骨&とう骨

STEP4 実際のプレイに生かしましょう!

では次の「フレンチ」「アメリカン」「ジャーマン」というすべてのグリップを用いた動画をご覧下さい。

動画:しゃっ骨・とう骨回転利用の実用例

この動画は、あえて全編ダブルストロークのみを使ったソロなのですが、その事にお気付き頂けたでしょうか?

通常、このようなドラムフレーズはあり得ませんが、グリップの変化が分かりやすいように、あえて小野瀬に全編ダブルストロークで実演してもらいました。

わざと大げさに実演していますので、どのような回転で行われているか、何度も見て探ってみて下さいね!今までの内容をしっかり理解すれば、この動画から実際のプレイで使うヒントをたくさん得られるはずです。「自分でわかる」というのは、マスターする上で何より大切な事だと思います。

ただ読むだけで終わっていては、あなた自身のプレイに反映される日は永遠にやってきませんよ!

手首をねじって叩くと痛いのですが・・・

A.しゃっ骨を軸にして、とう骨を回転させる際に、手首の方から回転させる事も確かに可能ですが、それでは身体に負担がかかり、腱鞘炎になってしまいますので注意が必要です。手首をねじって叩くと身体が痛い等と思っている人は、このパターンです。

しゃっ骨・とう骨を回転させる際には、もっと身体の根元の部分であるヒジの方から動かすようにしてください。その結果、手首がねじれて見えるのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

しゃっ骨・とう骨という2本の骨の存在を今まで知らなかったという方も意外に多かったのではないでしょうか?

けっして「こう叩かなければならない」というつもりはありませんが、身体がこのように出来ている以上、それを素直に認めて、更にご自身のプレイの可能性を広げてみては?とK’s MUSICは考えます。

それでは最後に、これから練習しようという方への注意点を挙げておきますので、参考にしてみて下さい。

注意点

  1. けっしてスティックをしっかり持たずに行って下さい。あくまでフリーグリップが基本となっている事を忘れないで下さい。
  2. あくまでしゃっ骨を中心として・とう骨の回転で行って下さい。無理に手首をねじってグリップを変えるのとは全く違います。
  3. 日本的奏法と混ぜないで下さい。(とても危険です!)ヒジの屈伸に頼った日本的奏法と混同してしまうと叩くどころではなくなってしまいます。ショルダームーヴ奏法やボディショット奏法と合わせて行うことも必要です。(この理由については、ここをクリック!

以上の点に注意してしゃっ骨・とう骨の役割を把握し、「フリーグリップ・システム」へと応用して下さい。

万が一練習していて痛くなった場合は、間違った動かし方をしているか脱力出来ていないのが原因ですので、すぐに練習をやめて下さい。無理に動かして身体を痛めたとしてもK’s MUSICでは一切責任を負いかねますのでご了承下さい。