46. STEP2 スティックエンド支点としゃっ骨&とう骨

SECTION5 しゃっ骨&とう骨

スティックエンド支点を本当に使いこなすには、「しゃっ骨、とう骨」を正しく動かすことが必要不可欠です。

しゃっ骨、とう骨とは、前腕に付いている2本の骨で、手のひらが上を向いている時には平行に、手の甲が上を向いている時には交差して見える骨です。この骨が交差したり平行になることで、前腕を回転させる事ができます。(詳しくはドラミングアドバイス第42回フリーグリップとしゃっ骨&とう骨をご覧下さい)

ドラミングアドバイス第42回でも解説していますが、しゃっ骨、とう骨の回転は必ずしゃっ骨側を軸に回転する必要があります。しかし黒人ドラマーのように3rd、4thポジションを多用すると、とう骨が軸になってしまう方が多いのです。

そうなるとどうなってしまうのか、動画でご確認下さい。

動画:とう骨が軸になってしまうと…


いかがでしょうか?

エネルギーの逆流が起きたり、手首を壊したりしたのでは、プレイどころではなくなってしまいます。

3rdや4thポジションで叩く際にも、やはり軸になるのは 「しゃっ骨側」 なのです!

動画:スティックエンド支点


このように 「小指側のしゃっ骨を軸に動かす」 ようにすれば、自然とスティックエンド支点になりますし、「エネルギーの逆流」 もおきず、ちゃんと打面へ伝える事ができるのです。

人体力学がマスターできれば、肩甲骨や背骨などの、「根元側のエネルギーを加える」 事も、可能になります!

ではここで速い移動フレーズで

  • 親指支点
  • 回内のスティックエンド支点
  • 回外のスティックエンド支点

を使って対比してみましょう!

動画:親指支点と、回内・回外によるスティックエンド支点の対比


いかがでしたでしょうか?

スティックエンド支点、しゃっ骨&とう骨をちゃんとマスターすることで、激しいバンド演奏の中でもしっかりリズムを伝える事ができますし、STEP1でご紹介したゴスペル系ドラマーが多用する 「3rdポジション」 「4thポジション」 を、実用的に使う事がはじめてできるようになります。

この機会にぜひ練習に取り組んでみて下さい!

STEP2の完全収録版はこちらです。是非ご覧下さい!

STEP 2の完全版