モーラー奏法普及プロジェクト

モーラー奏法普及プロジェクト賛同ドラム講師の方々

名古屋地区 臼井 和義(うすい かずよし)氏

臼井 和義氏

入校日 2008年10月〜2013年3月、2015年9月〜現在も受講中。
担当講師 喜納 昌也
プロフィール  愛知県出身。17歳でドラムを始める。のちに渡米、Los AngelesのMI (Musicians Institute)に入学、Joe Porcaro、Ralph Humphrey等に師事。同校では優秀な学生に贈られるOutstanding StudentのFunk Stylist部門に選ばれる。
帰国後MI JAPAN名古屋校のドラム科主任講師に招かれ、同校立ち上げに尽力。その後、活動拠点を東京に移し、北川恭子、ゴスペラーズ、ランキン・タクシーなど、多数のアーティストのレコーディング、ライブサポートに関わる。
2017年より地元愛知県にて音楽活動及びドラムレッスン(info[@]usui-drums.com *メール送信時には、@前後の[ ]は取ってください。)を開始。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

アメリカ留学時代に憧れのドラマーを目の前で観た時と同様、いわゆる「海外ドラマーの音圧」と同じものを感じました。具体的に、音圧はあるが、うるさくない、勢いのある、太い音という印象。
当然、ドラムセット全体で作られるグルーヴもうねりのある低く沈む下半身にグッとくる迫力を記憶しています。

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

ここが脱力して、こう動くから、楽に動いて、こういう音が出る。という一連の全てを、頭だけで理解するのではなく、「身体」で「覚える」事ができるかという点。
子供の頃、何度も何度も練習して乗れなかった自転車を、ある日、突然乗れるようになってしまうような、この「身体感覚」をどれだけ習得できるかが鍵であると感じでいます。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

重力、物理の法則や人体の構造、身体の自然な動きに逆らわない、良く考えてみればあたり前な事を基準に、あくまで「音」を表現するための手段としての動き、テクニックを伝えるレッスンシステムである点です。

精神論や根性論で語られてしまいがちな「音楽」を作るための「音」そのものをどのように自分の身体を通して出していくのか、そのために必要な「身体感覚」という、ある意味、言葉では説明の困難な事柄を小さなことから大きなことまで、様々な方向から(ある時はスティックすら使わず)説明でき、個人個人の特徴に合わせて進めていけるレッスンシステムである事です。

あと、スネアなど単体での演奏だけではなく、あくまでドラムセット全体をひとつの楽器とみなしたセットドラミングのためのレッスンシステムであることも興味深いです。

その他、何かありましたら、どうぞ!

憧れのドラマーのあのフレーズを何度も聴いて、譜面にも起こして、何度も何度もスタジオに入って練習して、手順も合ってるのに、出てくるサウンドはなぜか全然違う。皆さんもこんな経験があるのではありませんか?
実は私自身がそうでした。正直、アメリカ留学から帰国後も、この疑問はなんとなく晴れないまま、残っておりました。

しかし、この「身体感覚」が体感としてわかってくるに従って、動きが変わり、音が変わり、音のイメージと動きのイメージがつながり、この疑問が少しずつ晴れていく感動を体験しました。

そして、これは、人種、性別、年齢、体格に関わらず、誰にでも起こりうることです。
ドラムに限らず、楽器の演奏とは、頭の中にある音のイメージを、身体を使って外に表現していくことである思います。
頭で音のイメージはできていても、身体がその音を出すイメージ通り動いていなければ、結果的にそういう音が出ない事は至極当然のように思います。

逆に身体がイメージ通り動くことができれば、イメージ通りの音が思った以上に容易に出せるのではないでしょうか?
この「身体感覚」を習得することにより、今までよりも、もっと楽に、楽しく、自然にドラムを演奏することができるという経験を一人でも多くの方々に体験していただけるよう努めていこうと考えております。

どうぞよろしくお願いいたします。

臼井和義氏について…

臼井氏は海外留学後から、プロドラマーとして様々なアーティストのサポートで活躍していた方です。普段は非常に穏やかですが、ドラムはもちろん演奏や音楽に関する事には大変情熱的な方で、音楽やドラムの楽しさ、難しさを常に考えているという印象があり、とても研究熱心な方です。
この度当プロジェクトに参加して頂く運びとなり、とても嬉しく思います。臼井氏の今後のご活躍に期待致しております。

K’s MUSIC講師 喜納 昌也


広島地区 石井 聡至(いしい さとし)氏

石井 聡至氏

入校日 2007年9月〜2013年3月、2014年7月〜2015年8月までK’s MUSICに在校。
担当講師 喜納 昌也
プロフィール 広島県出身。甲陽音楽院卒。高校時代にドラムを始め、20歳で上京後小山彰太氏に師事。同時にレコーディングやライブ活動を開始。
上田正樹、小野塚晃、梶原順、上綱克彦、小池修、清水興、清水末寿、多田誠司、友成好弘、西慎嗣、花田裕之、和田アキラ、など様々なジャンルのミュージシャンのサポート、プロジェクトで活動中。
2015年より広島市内にてレッスン(satoshi.ishii1979[@]gmail.com*メール送信時には、@前後の[ ]は取ってください。)を開講。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

身の危険を感じました(笑)しかしその後はそれが気持ち良く、体から何かが解放された気持ちになりました。

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

脱力出来ているかどうか、音にそれが反映されているかどうか、です。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

身体や腕の動かし方がそのままリズムや音色に反映されるところです。

その他、何かありましたら、どうぞ!

皆様ご存知のように、音楽は、ジャンルや時代、共演者、楽器、場所などにより様々な顔を見せるものです。それらに対応して楽しんで行く事は途方もない旅のようですが、身体的な面からも解決出来る事が沢山あると思います。
モーラーブックの冒頭に書いてあるように、全てを兼ね備えた人はこの世に存在しません。一緒に頑張りましょう!


名古屋地区 伊藤 実(いとう みのる)氏

伊藤 実氏

入校日 2005年7月〜2010年5月、2010年12月〜2012年10月までK’s MUSICに在校。
担当講師 坂野上 貴宏、喜納 昌也
プロフィール 東京都出身。中学の時にドラムを始める。
リズム&ドラムマガジン誌上ドラムコンテスト【Sing Your Beat 2003 歌え!魂のリズム&グルーヴ!!】にて準グランプリを受賞。
その後ドラム・カホンで様々なジャンルのミュージシャン、アーティストのレコーディング、ライブ等のサポートを経験。
2012年より愛知県名古屋市にて「伊藤実ドラムレッスン」(info[@]drumino110.com*メール送信時には、@前後の[ ]は取ってください。)を開講。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

「音の塊が体にぶつかる」という印象。ものすごい音圧を感じました。

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

指先でスティックをコントロールする感覚を掴む事と脱力する事。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

レッスンが進むにつれて、明らかに自分の音圧が上がっていく実感を得られる所。

その他、何かありましたら、どうぞ!

初回レッスンでK’s MUSIC講師の音を聴き、音圧に圧倒され「こんな音を出せるようになりたい!」 と強く思った事を覚えています。実際にレッスンを進めていく中で、はっきりと自分の音が変わっていく事が実感でき、 それは伸び悩んでいた自分にとって大きな喜びでした。

皆さんにも「自分の音がこんなに変わった!」と、喜びを感じてもらえるレッスンが出来るよう、頑張ります!どうぞよろしくお願い致します!


東北地区 西川 邦博(にしかわ くにひろ)氏

西川 邦博氏

入校日 2002年7月〜2012年5月までK’s MUSICに在校。
担当講師 坂野上 貴宏、喜納 昌也
プロフィール 奈良県出身。大学進学の為に上京し、同時期に古澤良治郎氏に師事。
その後、清竜人、たむらぱん、PAX JAPONICA GROOVE、西山史翁、フィリップ・ウー、伊勢賢治といった様々なアーティストのライブ、レコーディングのサポートを行う。
自身がリーダーを務め活動するバンドでは作曲も手掛け、その一つである「Groove Conc.」は、フリージャムセッションイベント「Groove Conc.」を新宿Golden Eggにてコンスタントに開催するなど、精力的に活動中。
2012年より宮城県仙台市にて「西川邦博DrumLesson 」(info[@]orefunky.com*メール送信時には、@前後の[ ]は取ってください。)を開講。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

自分が想像していたよりも、音圧という言葉に相応しい「音の迫力」でした。

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

脱力する事。脱力できていない事に気付けるようになる事。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

呼吸がドラムの音や演奏に反映される事。

その他、何かありましたら、どうぞ!

奏法は音を出すための一つの手段にすぎないのですが、「疑問を抱えながら」「つらい思いをしながら」演奏するよりも、「楽に、良い音で、楽しみながら」演奏するほうがいいと私は思います。

K’s MUSICでたくさんの事を学び、以前より増して演奏を楽しめるようになりました。皆様にもこの「喜び」が提供出来るような、ドラム講師として努めたいと思います。


東京地区 見谷 聡一(みたに あきかず)氏

見谷 聡一氏

入校日 2005年12月〜2012年5月までK’s MUSICに在校。
担当講師 喜納 昌也
プロフィール 東京都出身。日本大学芸術学部音楽科打楽器科卒。その後同大学院の芸術学研究科に進学し、舞台芸術を専攻。
日米のプロデューサーシステム、アートマネージメントを研究。大学在学中よりオーケストラ、CM音楽、ゲームミュージック、ミュージカル等、様々なジャンルの演奏、スタジオワークに従事。その後ディズニーリゾートにて数々のショーに出演。
2004年には日本・キューバ外交関係樹立75周年記念行事出演の為キューバに渡航。現地ミュージシャンと交流を深める。
近年はポップス、ラテン等の活動と並行して、自らリーダーを務めるエンターテイメント集団「バカ☆ソニック」を始動し精力的に活動中。又、均整法の施術者としても活躍中。
2009年より「見谷聡一ドラム塾」(drum[@]wavisavi.com*メール送信時には、@前後の[ ]は取ってください。)を開講。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

とにかく自分がかつて経験したことがない音圧で脅威を感じました。楽器が「鳴る」という真意を初めて経験しました。

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

身体の感覚を掴む事。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

解剖学的にも力学的にも無理のない動きをするという事。自分の頭で描いた音がダイレクトに表現できるようになり、演奏が音楽的になる。

その他、何かありましたら、どうぞ!

ドラムを叩いていて身体に不調が出たりすることはありませんか?その不調は奏法を改革すれば改善するかもしれません。身体に不調がない方でも今より快適にドラムを叩けるようになるはずです。どんな些細な悩みでも相談してください!

自分はK`s musicで初めてレッスンを受けた時の衝撃は今でも忘れることができません。その感動を少しでも伝えられるようにがんばります!


大阪地区 木村 優一郎(きむら ゆういちろう)氏

木村 優一郎氏

入校日 1996年4月〜5月、1998年6月〜1999年2月、2001年11月〜2002年3月、2007年3月〜2011年12月までK’s MUSICに在校。
担当講師 小野瀬 健資、喜納 昌也
プロフィール 福岡県出身、広島育ち。現在大阪在住。故藤田博氏にクラシックスネアドラムテクニックを学び、のちに水野オサミ氏よりドラムセットのレッスンを受ける。
10代よりプロドラマーとして活動を始め、ジョー・サンプル、ハービーハンコック、ルイス・パジェ、井上信平、マルタ、北村英治、大塚善章、堀内環、井関直人、後藤怜、オーサカ=モノレール、BUDDHA BRAND、SOUL SCREAM 等、様々なジャンル、多数のアーティストサポート、CD、DVD制作に関る。
関西を拠点とし、全国的に活動中。人気公演「桂南光と河田健ほのぼのジャズ倶楽部」の現レギュラードラマー。
2009年より木村優一郎ドラムレッスン(lesson[@]hop.ocn.ne.jp*メール送信時には、@前後の[ ]は取ってください。)を開講。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

遠近感のあるリズムや、本当にさまざまなサウンドを引き出す演奏法は魅力的でグッときます!!

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

脱力した後の、繊細なタッチ、コントロール。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

新しい発見の連続です。一つの楽器からさまざまな音が出せるようになるので、演奏していて楽しさ倍増。身体に負担がかからないので、長時間の演奏でも楽です。

その他、何かありましたら、どうぞ!

自分自身が色々な問題(疲れる、腕が痛い、マメができる等)がなくなり、演奏活動していくのにとても助かりました。色々な音色をだすタッチを身に付けていくと、表現の幅も広がって本当に楽しいです。頑張りますので、よろしくお願いします。


東京・大阪地区 山北 弘一(やまきた こういち)氏

山北 弘一氏

入校日 2006年7月〜2009年7月までK’s MUSICに在校。
担当講師 喜納 昌也
プロフィール 大阪市生まれ。15歳からドラムを始め、後に水野オサミ氏に師事。プロドラマーとして、染谷 俊、石野 真子、上戸 彩、hiro、山口 由子など多くのアーティストのライブ・レコーディングに参加。平行して jazzやアコースティックフィールドでの活動、そしてライフワークである打楽器のみによるパフォーマンスも定期的に行っている。
今後は山北弘一ドラムレッスン(yamakita[@]platz.jp*メール送信時には、@前後の[ ]は取ってください。)を立ち上げ、東京と大阪でレッスン活動を開始。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

大音量でも耳に痛くなく、ドラムをここまで自然に鳴らしきることができるのか と驚きました。グルーヴが呼吸から作られる様子を目の当たりにして、グルーヴ に対する考え方が変わりました。クリックを基準にした「ジャスト」が常に正し いわけではない、ということを再確認しました。

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

脱力すること。指を伸ばすこと。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

奏法やフレーズにあわせて体を鍛えるのではなく、体の自然な動きから奏法やフ レーズを割り出していくという考え方。

その他、何かありましたら、どうぞ!

レッスンを受けてみて、モーラー奏法のノウハウは体の使い方のノウハウなんだ と思いました。 僕の場合、モーラー奏法を学ぶことで体の使い方が変わり、音も変わりました。 結果、少し大げさですが、使い古したフレーズが生まれ変わるのを感じ、興奮し ました。「簡単なフレーズでも、コツをつかめばこんなに表現の幅が広がるんだ!」ということを伝えられたら嬉しいです。がんばりますのでどうぞよろしくお願いします。


東京地区 大澤 基弘(おおさわ もとひろ)氏

大澤 基弘氏

入校日 2005年5月〜2007年12月までK’s MUSICに在校。
担当講師 喜納 昌也
プロフィール 東京都出身。ミューズ音楽院卒。宮沢昭一氏に師事。卒業後、磯見博氏に師事。後にパーカッションをブラジルにてナナ・バスコンセロス、マルコス・スザーノの両氏から指導を受ける。
音楽院卒業後、プロドラマーとしてのキャリアをスタート。ロック、ポップス等の演奏活動から、近年ではジャズ、ボサノバ等、アコースティックフィールドでの活動も展開。レコーディングやライブのサポート等で活動中。
ミュージックスクール・Takashima(042-585-8483)並びに(財)ひの社会教育センター(042-582-3136)にてドラム科の講師を務めている。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

実際に見て、初めて納得する事が出来ました。確かに「従来の奏法とは異なる方法」だと実感しました。

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

脱力する事ですね。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

全てに通じることだと思いますが、日常の身体の動き(自然体)を意識し、演奏に活かすという方法論です。

その他、何かありましたら、どうぞ!

他の人へ正しく伝えるには、まず自分自身が正しく理解し、実績できるようにならなくては、と感じています。頑張りますので、よろしくお願いします。


東京地区 山背 弘(やましろ ひろむ)氏

山背 弘氏

入校日 2004年7月〜2005年5月までK’s MUSICに在校。
担当講師 喜納 昌也
プロフィール 愛知県出身。つのだ☆ひろ、そうる透の各氏に師事。後にhitomi、globe、浅倉大介等多数の サポート、レコーディングに参加。
97年より、山背弘ドラムレッスン(GOURD ISLAND STUDIO 03-5300-4144)を開講、個人的にドラムの指導を始める。
2000年からは、Tokyo Band Academyのドラム科講師も兼任し本格的にドラムの指導を開始。近年では恩師つのだ☆ひろのサポートも経験。

ドラム人間科学を使った音圧やグルーヴの印象は?

よく言われる「“ぬける音や腰の入った音”というものが、こんな感じの音なんだ」というのが実感できました。いままで秘密のベールに隠されていた“選ばれし者のみが出せる音”というものを、科学的に分析できている点に感銘を受けました。これは結構凄いぞ!と思うと同時に、これをぜひマスターしてみたい!という気持ちが、ふつふつと湧き上がってきました。こういう気持ちになれたのは久しぶりです。^^;

習得にあたって一番苦労しそうな点は?

繊細な身体感覚と、繊細な動きをコントロールする能力も必要とされるという点ですね。

スティックのラインや、身体の外見的な動きといったものでなく、体内再現というドラム演奏の根幹の部分の習得という点になると思います。

ドラム人間科学レッスンシステムで一番興味深い内容は?

人体力学をベースにした、無駄のない奏法の科学的アプローチという内容ですね。

音圧やスピードを筋力をメインにして追求するのではなく、体全体の動きによる慣性の力の利用という点では、むしろ年を重ねて経験を積む方が、より深く追求できるわけです。これは長くドラムを叩いていこうという人にとっては嬉しいことであると思います。

その他、何かありましたら、どうぞ!

科学的アプローチというと、どうしても、情緒あふれる心豊かな演奏とは程遠い印象を持たれるかもしれません。しかし、無駄のない演奏、つまりしっかりとした科学的根拠のある動きを通してこそ、本当のリラックスが体得できるわけですから、そうなって初めて、人の心を感動させる演奏を心置きなく追及できると思うのです。はやくこれをマスターして、精神性の高い演奏を追及していきたいと思っています。

また、私自身はドラムを教えるということに、とても誇りをもっています。優れた指導者になって、自分の生徒には世界で活躍してほしいと本気で思っています。鋭い科学的アプローチと高い精神性を兼ね備えたドラムの指導者になることが今の私の目標です。

2004年5月に発足致しましたこの「モーラー奏法普及プロジェクト」は、少しずつではありますが賛同頂いたドラム講師の方々のご協力により、着実に進んでおります。

近年海外ドラマーが行った奏法改革と普及の影響を受け、日本国内でも合理奏法を推奨する動きは序々に浸透しつつあります。しかし残念ながらモーラー奏法そのものに対する認知度はまだまだ低く、あくまでバリエーション奏法の域にあるというのが実状です。従来の日本的奏法に見られる直線的な屈伸主体の奏法と、腕肩などの回旋や捻れを原理とする流動的なモーラー奏法は、両者互いに全く異なるものです。そのためモーラー奏法等の新奏法を基本と説く者は、当K’s MUSICがそうであったように、「和を乱す存在」としてドラム教育界から扱われてしまうかも知れません。しかしながら今回このプロジェクトに参加頂いた方々は、そのような世間体や自己のプライドよりも、自らの生徒さん達の事を考え、また今までの常識や環境に矛盾を感じそれを打破して行こうと、発展的な考えのもと実際に行動を起こした素晴らしい方ばかりです。このような方々に協力して頂ければ国内でも正しく新奏法は広まるだろう、と私たちは信じております。

ここで改めて「モーラー奏法普及プロジェクト」に賛同し、力を貸して下さったドラム講師の皆様、並びに協力して頂いた各教育機関の皆様方に重ねて感謝致します。そして、これからも国内の全ドラマーレベルアップの為に、志ある方々の「モーラー奏法普及プロジェクト」への参加を心よりお待ちしております。

K’s MUSIC講師 喜納 昌也